2014.09.09

クラウド時代の開発スタイル:アジャイル開発に挑戦!!

初めまして、クラウドサービス企画開発部にて、KDDI Business ID開発チームのチームリーダーを務めております、川上です。KDDI Business IDの開発の推進とともに、アジャイル開発の導入を推進しています。このブログでは、KDDIでのアジャイルの取り組みについて、実例を元にお話します。

Developers Summit 2014 Summerに登壇しました。

デブサミ3

2014年7月31日に開催された翔泳社主催の技術者向けカンファレンス、Developers Summit 2014 Summerにて、KDDIのアジャイル開発に対する取り組みについて、お話しました。その時のスライドから、今日は一つお話させて頂ければと思います。

如何に早く失敗するか

失敗
クラウド時代になり、ビジネス環境の変化は、これまでより激しく、またスピードが早まってきています。勿論我々もマーケティングを行い、ヒットすると信じて物作りに励んでいるのですが、必ずしも作った物がヒットするとは限りません(当たり前ですね)。その中で、我々開発者に要求されるのは、「早い(デリバリー)、安い(コスト)、美味い(品質)」を満たすソフトウェアと、ソフトウェアを提供する仕組みです。KDDI Business IDの開発現場では、上記の要求を満たす為に、様々な取り組みを行っています。その中でも、開発チームが一番意識していたのは「素早く検証、そして間違っていたらすぐに正す」という姿勢です。サービスがヒットするかどうか分からない、ヒットしないと思うのであれば、違うアプローチを取る。それが「アジャイル開発は変化に強い」と言われる所以だと考えています。そのアジャイル開発を実践/推進している我々が、改善を促進しない理由がない。ということで、開発チームはSprint(アジャイル開発の中でも、KDDI Business IDではスクラムの手法を採用しています)の最後に、必ずKPT(振り返り)を実施し、Sprintの中でのKeep(良かった)や、Problem(改善すべき点)、そしてTry(次回のSprintで挑戦すること)を議論しています。

継続は力なり

try3
写真は、リリース直前の開発全体の振り返りの際に取った、それまでのSprintのTryの一覧です。会議室の壁一面に張られたTryの数は圧巻です。写真では分かりませんが「チケットの管理ルールを、KDDIの開発サイクルに最適化する」と運営に関する物から、「テストコードのカバレッジを100%にする箇所を決める」という技術的な物まで、様々な物が有ります。KDDI Business IDの初期開発は総Sprint数23となっています。最初の1回目は、Tryはないので、2Sprint目から22回のKPTを実施しています。それは言い換えれば、22回改善を積み重ねているという事です。講演でもお話しましたが、22週間(当時は1printを1週間と設定していました)毎週欠かさず、改善を行っているプロジェクトや、チームはなかなかないと思います。また、22週間(ほぼ半年)前の問題を、詳細に覚えているという方もなかなか居ないのではないでしょうか?毎週着実に改善し、1週間前の自分よりもより成長する為に、KPTは欠かせないプラクティスです。

KPT自体の改善

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KDDI Business IDのKPTも最初から上手く言った訳では有りません。みな控えめな性格なのか、Keepが少なく、Problemが多いという回も当初は何度も有りました。また、Problemの内容が発散して、KPTの時間が非常に長くなるという事態も生まれました。そこで、KPTをファシリテーションしている私も、改善を重ねて、現在は以下のような形を取っています。
「Keepは絶対3つ以上、Problemは多くても2つだけ」
面白い事に、こう決めるだけで、KPT自体がとてもスムーズに進むようになりました。Problemを2つにしぼることで、メンバーが次のSprintで解決したいProblemが明確になることと、また、Keepの方が総数として多いので、全体としてのモチベーションの維持にも貢献します(やっぱり出来たことは、ちゃんと認識して評価することが大事)。

それぞれのベストプラクティスを求めて

アジャイル開発は、変化に強いと言われますが、それは変化に強いチーム、変化に強い仕組みを作ってこそ成り立ちます。全てのビジネスの状況に対応出来る、万能なチーム/仕組みは存在しないと思います。各社、各プロジェクトのベストプラクティスを追求する為にも、上手くKPTを活用して頂ければと思います。

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KDDI株式会社 プラットフォーム開発本部
アジャイル開発センター

川上 誠司

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