2014.07.15

The Network is now The Computer クラウドの時代へ

クラウドサービス企画開発部長の藤井 彰人(経歴はこちら)です。昨年4月にKDDIに加わり、現職に着任いたしました。どうぞよろしくお願いします。クラウドサービスのブログをスタートするにあたり、まずは初回ということでクラウドとは何かについて、いささか聞き飽きた感もあるかもしれませんが、あらためて整理しておきたいと思います。

クラウドとは何か

Cloud Services

クラウドにも、選べる自由を

Google Trends が示す通り、ICT分野において、”Cloud” の話題が本格化したのは Web 2.0 というキーワードが一段落した 2008-2009年頃です。”Cloud Computing”という言葉は、2006年8月9日、GoogleのCEOであるエリック・シュミット氏が、米国で開催されたSearch Engine Strategies Conference の中で使用したのが初めてだと言われています。
リンク先のコメントにもありますが、90年代エリック・シュミット氏がGoogleの前にCTOを勤めていた Sun Microsystems(現Oracle)ですでに、“The Network is The Computer” というスローガンが広く使われていましたので、向こう側にあるインターネットという「雲(クラウド)」からコンピューティングサービスやデータが届けられるという考え方は、特別革新的だったわけではありません。
ただ、この発言を機に、ブラウザベースのサービスだけでなく、ユーティリティコンピューティングや、仮想化も含め「Cloud Computing」という言葉にさまざまな概念が集約されていきました。現在は、NISTのクラウドの定義(IPA日本語訳)をはじめ、様々な定義がありますが、ネットワークを経由してオンデマンドでICTサービスを利用できる形態をさして、クラウドと広義に解釈するのが、一般的になってきています。

言葉そのもののについての記述が長くなりましたが、企業向けクラウドにおいて、語源や技術的な定義よりもやはり重要なのはクラウドのインパクト、その導入効果です。主なものだけですが、こちらも簡単ではありますが整理しておきたいと思います。

クラウドのメリット

  • 規模の経済
KDDI Cloud Platform Service

KDDI クラウドプラットフォームサービス

クラウドサービスプロバイダーは、大規模にシステムを構築しマルチテナント型でサービスを展開します。これにより、規模の経済が働きユーザにはより安価で高機能なサービスを提供できることになります。KDDI クラウドプラットフォームサービスにおいても、サービスに利用するサーバを Quanta, Wiwynn といった直接海外ODMベンダーからまとめて調達しており、また運用監視も専門部隊が KDDI提供するコンシューマ向けサービス同様に24/365で管理をしています。

  • 資産から経費・従量課金

クラウドサービスは、「Pay as you go」の考え方で、まさに電気や水道のように利用した分のみ支払うという形態で提供されます。これによりITシステムの構築を、設備投資から経費化することが可能になります。KDDIが販売しているデバイス管理や、名刺管理、共有アドレス帳などのサービスも、ベーシックパックとして全て ID単位での課金になっていますし、Office 365 with KDDIGoogle Apps for Business など多彩なサービスがID単位で利用できるようになっています。

  • オンデマンド

これまでのITシステムは、サービスとしての最大キャパシティに合わせて設計構築されてきましたが、クラウドでは必要なときに必要な分だけ利用できる形態に変わります。従業員の増減に合わせて契約ID数を増減させたり、サービスの需要予測に合わせてサーバやストレージを増減させたりすることができることは、日々変化するビジネス環境に対応する手段を新たに提供してくれます。

  • どこからでもアクセス
クラウドへのネットワーク接続

クラウドにつながるネットワーク

クラウドサービスは、ネットワークを経由してユーザに届けられるため、利用場所の制約を受けることなくサービスを利用することが出来ます。もちろん、制限することもサービスによっては可能ですが、これにより柔軟なサービス展開が可能になります。KDDIはご存知の通り、モバイルデバイスを販売しており、スマートデバイスの急激な普及にともないモバイル環境でのクラウド活用の拡大を実感しています。

  • 専門家の活用

ITシステムは、技術の進化とともにその複雑性を増しています。多くの企業にとって、自社ITサービス構築のために、サーバやストレージ、ネットワーク、ソフトウェアなどの各分野で自社内に専門家を育成することは人材確保の面からも、コストの面からも大きな課題となります。企業の競争力向上に直結するITサービスを企画し開発することに貴重な人材を活用するためにも、下位レイヤのIT業務は専門家に任せた方が得策です。

KDDIの提供する価値

クラウド時代を迎えた企業向けICTサービスにおいて、キャリアとしてのKDDIがこのクラウドサービスを提供する意味も簡単にまとめておきたいと思います。

  • クラウド・ネットワーク・モバイルをわかりやすくOne Stopで

クラウドはそれだけではサービスを活用することはできません。クラウドサービスを届ける高品質なネットワークと、それを活用するモバイルデバイスの充実があって初めてその効果を発揮します。どれか一つがぬけても成立しないわけです。KDDIはまだクラウドの認知度ではいまいちかもしれませんが、この3つのサービスを One Stopで提供している会社です。これらの統合したサービスを提供することでお客様に新たな価値を提供できると考えています。
「クラウドは通信だ」という技術者目線からするとすこし極端メッセージを発信させて頂きましたが、そのような意図が込められています。

  • クラウドを自由にかつお客様目線で

クラウドの登場とグローバル化、テクノロジーの進化により、海外発のメジャークラウドを活用するハードルは大変低くなりました。そのまま利用するメリットももちろんありますが、Gmailを使いつつ、社内ポータルはいままで通りの SharePoint で、共有アドレス帳は KDDI スマートアドレス帳で、極秘資料はイントラ限定のファイルサーバでなど、また AWS でウェブを立ち上げつつ、従来型サービスはイントラ接続の KDDI クラウドプラットフォームサービスでなど、オープンに選べる自由も大切です。KDDIでは、クラウドを自由に組み合わせてご利用頂ける環境を目指しています。
モバイルデバイスの普及で、BYOA(Bring your own Application) や、”Unbundle App” (アプリケーションの単機能化 Mary Meeker 2014 Internet Trends)というキーワードで語られる兆候も顕著です。まだまだ道半ばではありますが、これからもさらにグローバルベストなクラウドをお客様目線でご用意し提供していきたいと考えています。

  • Quality Cloud
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高品質なクラウドを目指して

仮想化技術の向上や、モバイルデバイスの普及拡大により、これまで以上に幅広くかつ多くのお客様に最新のITサービスをお届けすることができるようになりました。一方でSLAだけでなく、サービス内容や、サポートや障害発生時の対応など、広い意味でのユーザとサービス品質のギャップがすくなからず認識されているのも事実です。
エンドユーザのサポートや、導入支援、障害監視サービスなど、サポート対象やサポート品質もお客様目線でこれまで以上に、拡大、向上していく必要があると考えています。これまでもキャリアとして大規模に高品質のサービスを展開してきた実績をいかしつつ、これからのクラウドに必要なサポートを拡大させることで、安心して活用いただけるクラウドサービスを提供したいと考えています。

KDDI クラウドサービス企画開発部では、クラウドサービスの「効果」をみなさまにお届けするために日々サービスの企画と開発を続けています。これから本ブログで様々な情報を発信していきますので、ぜひご期待くださいませ。

最後に

Sun Microsystems(現Oracle) が提唱していた “The Network is The Computer” というスローガンの先見性をあらためて感じつつ、今まさに Cloud + Network + Mobile を展開する通信キャリアにおいて、モバイル、ネットワークと密に連携する、クラウドサービスの企画開発に関われることにとてもワクワクしています。米国キャリア Verizon社のCTOが、Enterprise Blogで “The Network is The Computer”にふれています。(彼もSunに勤務していたようですね)

まだまだ、KDDIのクラウドサービスそのものをご存じない方が多いとは思いますが、KDDI クラウドをこれからもよろしくお願いいたします!

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KDDI株式会社 ソリューション事業企画本部副本部長 
クラウドサービス企画部長

藤井 彰人

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