2015.04.14

データセンター運用者に密着!安心を提供するTELEHOUSE運用の裏側 ~点検作業に密着~

データセンター企画担当の柳澤です。先日、TELEHOUSE TOKYO Tamaの運用現場を取材してきました。
今回は非常用発電機の月次点検の様子をレポートします。

図1

寒空の下での点検

データセンターの非常用発電機は月に一度稼働点検を行っています。点検は外で行うため、雨で一日順延になっての訪問です。よく晴れた日になりましたが、遠くに2月の雪山が見える丘陵地にあるためか、心なしか風が冷たかったです。そのことを点検者に伝えると、「今日はこれでも暖かい方です。どんなに寒くても月一回の点検は必須です。」とのこと。こういうメンバーによってKDDIのデータセンターが支えられているのです。社内のことではありますが、頭が下がります。

図2

点検の内容

非常用発電機は基本的には使用しないものです。しかし、いざというときは動いてもらわないといけないので、稼働するかどうかの点検を毎月2人のダブルチェック体制で実施しています。今回、点検したのは4,500kVAのガスタービン発電機を15台。これを一つひとつ、起動・停止していきます。平均すると1台15分程度作業を実施しているとのことです。まず、最初に発電機の制御盤や、燃料の点検を行います。制御盤の状態、警報の有無や燃料タンクの油量を確認した上で、非常用発電機の起動点検に移ります。

図3
非常用発電機制御盤の点検

さて、非常用発電機の点検では”漏れ”があってはいけません。そのためチェックシートを使っています。これが点検に使っているチェックシートです。

図4
点検チェックシート

1台当たり始動用蓄電池電圧測定から運転中の潤滑油圧力など約40項目の点検項目があります。1台ずつ起動、測定、停止を繰り返しながら、記入していきます。手書きですが、これにより点検者の感覚が研ぎ澄まされ、経験が蓄積されます。シートの列を比べると、比較ができるようになっており、素早く前回との違いに気づけます。点検とは、数値データの細かい差異から「何故」を追求し、万が一の故障を発見する仕事です。記入しながら、細かく数値をチェックしていきます。   また、点検ではありますが、潤滑油を温め発電機内を巡らせることで、設備の健康を保つ役割も果たしています。そんな説明を聞いていると、なんと、私も非常用発電機起動のスイッチを押させてもらえることに。無事始動しました。

図5
私も体験。ドキドキしながら発電機のスイッチオン!

非常用発電機とストップウォッチ

図6

何の組み合わせ?と思われた方もいらっしゃると思いますが、点検者が持っていたのはストップウォッチ。実は、始動スイッチを押してから安定運転に入るまでの時間を測っています。消防法では40秒以内の電圧確立とされているため、TELEHOUSEでは40秒以内に収まっているかどうかを確認しています。実際に停電があると、非常用発電機の起動までの時間はUPSがバッテリー給電を続けますのでデータセンター内の機器稼働には問題はありませんが、消火ポンプなどはバッテリー給電していませんので、起動時間が短いほうがよいのです。そのため、毎回ストップウォッチを使用して確認しています。起動後はチェックシートにある点検項目を一通り確認します。確認を終えると、発電機を停止させるのですが、ここでもストップウォッチが登場しました。今度は何のために、ということになりますが、みなさんはわかりますか?ヒントはこちらの動画です。

ストップウォッチは何のため?

図7

正解は、発電機の回転の滑らかさを確認するためです。停止するまでの時間が短いと軸受けに障害が有ったり、なんらかの故障の予兆であると考えられます。そのため、多摩のガスタービン発電機の場合では、停止スイッチを押してから、発電機の回転が止まるまでの時間を確認しています。お客様に安心を提供するために細部にこだわっているのです。

取材を終えて

今回は「TELEHOUSE運用の裏側」として、非常用発電機の点検についてお届けしました。データセンターのキモは何と言っても災害時でも安定して提供を継続できる電源です。そのために非常用発電機やUPSが備え付けられています。非常用発電機はその名の通り、普段は使わない設備です。しかし、いざという時に機能してもらうために毎月欠かさず点検をする人たちがいました。彼らは、いつ本番がくるかわからない中で、見えないところで寡黙に準備をし続けているのです。これが設備稼働の安全が当たり前、何も起こらないことが当然のデータセンターの運用なのです。訪問してさらに感銘を受けたのは、プロとしての粋。まずは手書きのチェック表。データセンターはIT機器の集積ですが、手で書いて覚える、というよりも体に染み込ませる運用が行われていました。データセンターの健康状態が手に取るようにわかるようになります。もちろん数値データなので、勘だけに頼っているわけでなく、客観性もあるので、問題はありません。そして、発電機の回転が止まるまでの時間を計っていたこと。発電機は起動するまでが重要なのはもちろんですが、停止するまでのあらゆる過程で、異常の兆候を見ているのです。お客様にとっては心強い運用者だと思います。データセンターの見学ではなかなかここまでご説明、ご見学いただくことはできないと思います。取材を通じて、データセンターの運用の粋が少しでも読者の皆様に伝わり、TELEHOUSEに興味を持っていただければ幸いです。

データセンター構築状況

今回もTELEHOUSE OSAKA 2、TELEHOUSE TOKYO Tama 3の構築状況について写真で紹介します。

図10

大阪が2015年8月、多摩が2016年2月に開業予定です。大阪の外観はほぼ出来上がりです。サーバ室の営繕、空調機、UPSの設置等の中身を詰める作業(実装とかfit-outといいます)を進めています。多摩も建物が立ち始めました。

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KDDI株式会社 ソリューション事業企画本部
ネットワークサービス企画部

柳澤 健之

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