2016.01.14

~Cleversafe社Morris社長に聞く~KCPSで採用したストレージ技術の実力とは

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KCPSのプロモーションを担当しておりますヴェムリ ムルティです。
KDDIではKCPS オブジェクトストレージの提供にあたりCleversafe社のストレージ技術を採用しています。KDDIでは、既にこの技術をベースとしてau携帯電話のお客様にau cloud(データお預かり)サービスを提供しており、au のお客様は携帯電話で撮った写真や動画を簡単に保管することが出来ます。Cleversafe社はペタバイト級の大容量データを扱えるストレージソリューションを提供し、高く評価されています。この度、Cleversafe社CEOのJohn Morris氏を迎え、ストレージ業界とIBMからの買収が決定した同社の今後についてお話を伺いました。

IBMによる買収について

Murty:IBMによるCleversafeの買収※についてどうお考えですか?
※米IBMは2015年10月5日(米国時間)、米Cleversafeを買収すると発表しました。

Mr. Morris:当初は独立系のストレージベンダーとして大きく成長し、株式公開を目指していましたが、IBMからは何度かお話を頂き、最後には無視できないオファーを頂きました。もちろん財務的にも魅力的な提案でしたが、それだけではなく、ストレージ業界に貢献するというミッションにおいてとても魅力的だったのです。IBMの一部になるということは、市場へのアクセス、技術補完なども兼ね備えた、財務リソースだけではない新たな投資家を持つようなものです。

Murty: 買収の理由については、理解しました。しかしCleversafeの商品はかなり強いポジションにありました。なぜ買収が必要だったのですか?

Mr. Morris:確かに我々の商品はオンプレミスのソリューションとして強いポジションにあり、IBMと一緒になってもそれは続きます。ただ、IBMはオブジェクトストレージを自社クラウドに重要なコンポーネントと考えているのです。もちろん、IBMは引き続きオンプレミスのソリューションとしてKDDIのような顧客にも提供しますけどね。

Murty:モリスさんにとっては古巣に戻る様な気持ちですよね。以前もIBMで重要なポジションをご経験されたようですが、今後もこのストレージビジネスの運用に関わっていくのですか?

Mr. Morris:そうですね、確かに古巣に戻る気持ちです。IBMでは23年間働きましたから。今後もこのビジネスに携わりますよ。現在の組織はそのままで、私はIBMでストレージビジネスの責任者、シニア・バイス・プレジデントであるロバートマクブランクにレポートすることになります。IBMでは現在のCEOを含めてたくさんの人を知っています。自身で成長させた会社を率いた状態で、以前から知っている会社に戻れるので、私にとっては嬉しい話です。

Murty:あれだけ大きな組織に合流するのですから、心配する事もあるのではないでしょうか?

Mr. Morris:IBMは100年以上の歴史のある企業ですが、7割の買収活動はこの10年に行っています。彼らは外部の考えの価値や小さい組織がイノベーションの源なのは良く分かっていますし、その価値を最大限に引き出すには小さい組織の独自性を守る必要性があるのも分かっています。過去には買収した組織をすぐに統合していましたが、今は買収した組織に統合の時期を任せていますし、またIBMとCleversafeの企業文化は似ています。我々は350以上の特許を持っていますし、IBMは世界で最も特許を持っている会社です。そして、両社とも顧客満足を最重要と考えています。だから考え方が合うんですよ。

Cleversafe について

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Murty: 少しCleversafeについてお聞かせ下さい。Cleversafeの商品・技術の特徴はなんでしょうか?

Mr. Morris:現在のストレージシステムはまだまだ従来のレガシーデータに対応している事が多く、これらのシステムが頻繁に更新されるようなデータの対応に特化しています。それに対して、我が社のオブジェクトストレージ技術はネット上で作られるデータに最も適しています。この様なデータはあまり更新されないのです。我々の最大の差別化要素は、急激に増加するユーザーデータに対応したストレージの概念を作り出した事です。この様なデータが増え続ける限り、我々も成長を続けると思います。

Murty:Erasure Codingはかなり前からある技術、概念ですね。それを御社の商品・技術にどの様に採用されたのか教えて下さい。

Mr. Morris:そうですね。Erasure Codingはかなり前からあります。IBMはこの技術をハードディスクのプラッターにデータを書き込む際に使いました。我が社のイノベーションは、この技術を用いてセキュリティと信頼性を保ちながら地理的な分散を可能にするストレージシステムを可能にした事にあります。それがCleversafe創業者である Chris Gladwinのイノベーションでした。彼は以前音楽シェアリングサービスを提供しており、Erasure Codingでもっと効率的なストレージができることに気が付いたのです。

Murty:オブジェクトストレージの利点はどんなところですか?将来的にデータ容量が巨大化した際にこの様なストレージシステムの運用は複雑になると思いますか?

Mr. Morris:それは導入されたシステムによります。オブジェクトストレージにも様々な形態がありますが、我々のErasure Codingを使ったやり方ですとデータの運用はとてもシンプルです。例えば、平均的な一人のシステム管理者が運用するデータの容量は300TBくらいなのですが、Cleversafeのストレージを使うと、運用出来るデータは5PBくらいになるんですね。我々のシステムは非常に効率的なので、あるお客様では3名の技術者で130PBのデータを運用しているケースもあります。コスト削減だけでなく、人的リソースをもっと重要なところに投入することが出来ますね。ストレージは運用がシンプルでなければなりません。

Murty:御社のマーケットシェアやストレージ市場の状況について教えて下さい。

Mr. Morris:我々の規模はストレージ市場全体ではまだ小さいですが、オブジェクトストレージの市場ではリーダーです。今後、ストレージ市場において、オブジェクトストレージは急速に伸びるでしょう。現に容量ベースでは毎年6割のペースで伸びていますし。Cleversafeとしてのチャレンジは、イノベーションを続け、機能を拡充し、能力を向上してリーダーのポジションを維持することだと考えています。我々はすでにEMCやNetAppの様な大企業より先へ行っていると思います。今後も我々がイノベーションを続け、機能や能力を拡大すれば、市場の拡大に伴ってリーダーシップを保持できると思います。我々は毎年売り上げを倍増しており、第3四半期も良い決算発表ができました。

オブジェクトストレージについて

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Murty:オブジェクトストレージは今後DBやリアルタイムシステムのような従来型システムに採用されると思いますか?

Mr. Morris:私は今後市場がこの様に変わって行くと考えています。現在ストレージは用途別で5種類程あると思っていますが、将来的にはこれらは2種類に淘汰されるでしょう。一つは非常にハイパフォーマンスが要求されるDBや本番システム、オンラインシステムのようなSSDやDRAMで構築したシステムで、それらはストレージ全体からみると小さな割合になると思います。それ以外のストレージはオブジェクトストレージが占めるでしょう。我々のビジョンはデータがCIFS、 NFS、 S3そしてSwiftといったあらゆるプロトコルで書かれ、どのプロトコルでも読めるようなエンタープライズストレージのハブになる事なんです。

Murty:データ容量はまだまだ増えますね。どの様なアプリケーションがこのデータを消費するのでしょうか?

Mr. Morris:私は、これからも人々がたくさんの写真、ビデオ、音楽等のパーソナルコンテツを生み出し、自分自身や自分の子供、家族の人生を記録して行くことがデータ消費の大きなドライバーになると考えています。auのお客様もどんどん人生記録を au cloud上に載せて行くでしょうし、我々も一緒に成長しながらそれをサポート出来ている事を大変嬉しく思っています。エンタープライス市場でも、企業のビデオや音声、画像データの使用が拡大していますが、これもオブジェクトストレージの拡大と我々の成長ドライバーになるでしょう。

KDDIとの協業について

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Murty:KDDIとの協業についてどう思われますか?今後の成長をどう考えていますか?

Mr. Morris:KDDIとの協業は最初から楽しかったですよ。大企業でありながら小さなスタートアップ企業みたいに動きが早い。あらゆる決断が早く、印象的でした。今後の成長については、すでに au cloudでモバイルのお客様向けにサービス提供出来ている事を嬉しく思いますし、KCPSオブジェクトストレージのサービスで参画ができ、KDDIの重要な法人のお客様に貢献出来ることを光栄に思います。KDDIが提供するこのサービスが日本のクラウド市場の成長への起爆剤になればと思います。今後もKDDIと共に成長して行ければいいですね。

KDDIはストレージが企業ITの重要な要素であり続けると考えています。企業はデータを収集し、そのデータを活用することが 競争優位の源泉であることに気づいています。また、サーバ リソースやストレージが安価になっていますので、企業ではビッグデータやIoTなどを生かして顧客の理解を深め、さらに価値あるサービスを安価で提供出来るようになるでしょう。KDDIではお客様に我々の通信サービスと共にクラウドサービスを提供して行きたいと考えています。

今回のインタビューの英文を下記に掲載します。

 

 

Cleversafe’s Object Storage-Technology behind KCPS storage-

I am Vemri Murty, in charge of marketing and promotion of KCPS at KDDI.
KDDI has released the KCPS Object Storage (KOS) on September, 2015.KDDI decided to deploy Cleversafe’s storage technology for KOS.  KDDI has already been using this technology as the platform for its cloud storage offering “au cloud” for its mobile phone subscribers.  KDDI’s mobile phone subscribers are able to enjoy a reliable service for storing/backing up their pictures and videos they take on their mobile phones.
We recently met with the CEO of Cleversafe Mr. John Morris and talked about the world of storage and about Cleversafe’s future after acquisition by IBM. Below are the excerpts from our discussion.

Acquisition by IBM

Murty: Are you excited about the acquisition* by IBM?
*IBM announced the acquisition of Cleversafe on the 5th of October 2015

Mr. Morris:Of course. Initially, we wanted to grow into a large, standalone storage company and eventually go public. But IBM spoke with us a few times and eventually made a very compelling offer. It was compelling financially to the investors, of course, but it was also compelling for us as it would help us fulfil our mission of making a difference in the world of storage. Being a part of IBM is like having a new investor with not only deep financial resources, but also resources like market access and technology, which can help us achieve our mission.

Murty: We understand the logic behind the acquisition, but your product is already pretty strong. Why did you think you needed the help?

Mr. Morris: Our product is strong as an on premise solution and that will continue with IBM. IBM views object storage as a very critical piece of their own cloud offering.  So, they want to continue to offer it as an on premise solution to customers like KDDI (KCPS) and also offer it as a part of their cloud service.

Murty: So, its like going back home for you ! You have worked at various senior roles at IBM. You would continue to oversee the operations.

Mr. Morris: Yes, it’s like going home. I worked for 23 years at IBM. I will continue to oversee Cleversafe’s operations. The present organization will stay intact and I will report to Robert LeBlanc, senior vice president of IBM Cloud. I know the people at IBM, including the CEO, so it will be a very easy transition. It will be very exciting as I will be part of a company I know and will still lead a company I have helped build.

Murty: How do you feel about integrating into a much larger organization? Are you concerned?

Mr. Morris: IBM is a 100-year-old company, but 70 percent of its acquisitions have happened in the last 10 years. So, they see the value of thinking from the outside and they understand that the sources of innovation are smaller companies. They understand that in order to capitalize on the advantages, such as innovation, they have to protect the uniqueness of the smaller company. In the past, the integration would have happened very quickly, but now they let each company decide how fast that should happen. Also, I believe the IBM and Cleversafe cultures are closely aligned. We have about 350 patents and IBM has the most patents worldwide. Both companies also believe that customer service is paramount, so we certainly have shared views.

About Cleversafe

Murty: Let’s talk a bit about the product itself. What is the unique part of your product/technology?

Mr. Morris: Most of the storage systems sold today are still designed to handle legacy data.  They are optimized for systems where the data changes frequently. Object storage, on the other hand, is optimal for data which is generated on the web. This kind of data typically doesn’t change. The biggest differentiation is that we have created a storage approach designed for data requirements that are driving the industry today. And as long as this kind of data grows, we will continue to grow.

Murty: Erasure coding has been around for a long time now. Tell us a bit about how you have implemented that in your product/system

Mr. Morris: Yes, erasure coding has been around for a long time. IBM previously used it to ensure data was written to the physical platter in a hard disk. Cleversafe is innovative because we use erasure coding to enable geographical dispersion of a storage system while providing security, reliability and efficiency. This innovative use of erasure coding was the invention of Cleversafe Founder Chris Gladwin, who previously ran a music sharing service and found that erasure coding made storage more efficient.

Murty: What is the advantage of object storage? Do you think in the future it might get difficult to manage such a system as the data gets bigger?

Mr. Morris: It depends on what kind of system is deployed. Object storage is available in various forms. Cleversafe’s unique approach and design with erasure coding makes it very simple to manage and operate the system.  The average storage administrator manages about 300 terabytes of data, but a typical administrator on a Cleversafe system can manage about 5 petabytes of data. Our system is very efficient. One of our customers has 130 petabytes and they are managing that data with only 3 people.  This not only helps in cutting costs, but companies are also able to redeploy resources in other more competitive areas. Storage should be easy to manage.

Murty: Can you share your thoughts on Cleversafe’s market share, your thoughts on the market, competition.

Mr. Morris: While we are small in the storage market, we are the leaders in the object storage market, and the object storage portion of the overall storage market will grow very fast. Presently, it’s growing at about 60 percent per year on capacity basis. Cleversafe’s challenge is to maintain its leadership and continue innovating, extending the features and capabilities of the system.  We are already ahead of larger companies like EMC and NetApp. If we keep innovating and expanding our capabilities, we will be able to maintain the leadership position as the market grows. We have been doubling our revenue every year and have announced very good results in the third quarter.  

About object storage

Murty: Do you see object storage getting into the area of traditional storage systems real time systems or databases where object based storage is not considered presently.

Mr. Morris: This is how I think the market will evolve. Right now, enterprises use about five tiers of storage systems, depending on the requirements. Going forward, I think that will merge into two tiers. First would be the very high performance tier, which would be a small portion of the overall storage capacity and would consist of flash memory, SSD or even DRAM based systems. These would service the world of databases, production systems, online transaction processing systems. The remaining portion of the storage capacity will be addressed by object storage. Our vision is an enterprise storage hub where data could be written by any protocol like CIFS, NFS, S3 or Swift, and can be read by any of those protocols.

Murty: We know data volumes are going to grow much more. What do you think will be the few applications that will consume storage going forward?

Mr. Morris: I think people are going to generate a lot of personal content, such as music and photos/videos documenting their lives and their children, and that is going to be a massive driver. We are very happy to be supporting au cloud where au subscribers are going to put more and more of their lives on to their cell phones, which will drive growth for us. In the enterprises, they are also using more video, audio and scanned images, and those will be big drivers for Cleversafe’s growth and for object storage in general.

About working with KDDI

Murty: How do you think about the relationship with KDDI. What do you think about the future growth?

Mr. Morris: It was very pleasant working with KDDI. Despite being a large company, KDDI moved fast like a small start-up company – decisions were made very quickly and it was very impressive. As for future growth, we are thrilled to be part of the au cloud service for consumers and we are honored to be introduced to KDDI’s very important enterprise customers as part of KCPS. I hope this can be a catalyst for the growth of the cloud market in Japan and for the growth of KDDI, as we know that means Cleversafe will grow in the process.

We believe that storage will continue to be an important aspect of enterprise IT systems. This is more so because of business are aware that how they use the data they collect can give them huge competitive advantage. Also, since compute is becoming cheaper (as is storage), enterprises will be able to leverage concepts like Big Data, IoT to better understand their customers and provide better and more customised services to at reasonable prices.We at KDDI are excited to about the opportunity to help our customers with our cloud services along with our telecommunications services.

 

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KDDI株式会社 ソリューション事業企画本部
クラウドサービス企画部

ヴェムリ ムルティ

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