2016.11.16

OpenStack Summit 2016 Barcelona にてKDDI総合研究所が次世代の分散監視システムについて講演

プラットフォーム技術部 松本です。OpenStack Summit 2016 Barcelona(2016/10/25~28)におきまして、KDDI総合研究所の加須屋がNEC社と共同で講演を行いましたので、その様子をレポートします。

 

OpenStack Summit 2016 Barcelona

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OpenStack は、クラウド基盤を構築するためのソフトウェアで、オープンソースとして開発されています。その開発者、利用者、関連ベンダが一堂に会して、技術情報交換、導入事例発表、今後の開発方針の策定等を行うイベントとして、「OpenStack Summit」 が年2回開催されており、今回はスペイン/バルセロナでの開催となりました。

今回、NEC社のプレゼンセッション「Telecom Requrements for OpenStack – How to reduce cost after day 2」にて、同社のOpenStack への各種取り組みの説明の後、KDDI総合研究所が開発している分散監視システムについて紹介させて頂きました。

 

セッションの模様

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セッションでは、まずNEC鳥居氏から、同社のOpenStack の各種取り組みの説明がありました。

主な内容としては以下になります。

・OpenStack Foundation Gold Memberとして、OpenStack開発初期から深く開発に携わっていること

・検証済OpenStackパッケージ「NEC Cloud System」により信頼性の高いソリューションが提供可能なこと

・contributor(PTL含む)を多数輩出しコミュニティに貢献していること

さらに、「通信キャリア向けのシステム導入においては高い要件があり、その一つに運用コストの削減があるが、それを実現するための有効な手段として、新しい監視システムの導入が考えられる」との説明がありました。

 

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鳥居氏の説明を受けて、KDDI総合研究所 加須屋から、研究所が開発している分散監視システムの紹介を行いました。

主な内容としては以下になります。

・OPEX削減&アジリティ向上のための「Proactive Operation」の実現を目標とする

・「Proactive」とは、障害が発生する前に予兆を検知して未然のうちに対処することで、より高品質なサービスを提供可能にすること

・「Proactive」を実現するためには、監視の迅速化が不可欠であり、従来の集中型(Centralized)監視に代わる分散型(Distributed)な仕組みが必要

・「Distributed」な仕組みの場合、監視データの収集から分析までをComputingノード側で実施するので、障害予兆やサイレントな障害を迅速に検出可能

 

発表のポイントについてスライドを交えて紹介します。

1.運用スタイルの変革

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・OPEX削減及びアジリティ向上のためには、「Reactive」(何か起きてから対処)から「Periodic」(定期的な対処)へ、さらに「Proactive」(何か起こる前に対処)に運用を変えて行く必要があります。

 

2.Proactive Operationとは

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・例えば物理サーバが故障した場合、従来であれば故障発生後にアラームが発生し、交換作業等を実施することになります。該当の物理サーバ上のシステムは停止してしまいます。

・物理サーバの異常を障害発生前に検知できれば、事前に該当サーバ上のシステムを他の物理サーバへ移行させる等の対処を取り、システム停止を防ぐことができます。

 

3.Distributed Monitoring and Analytics (DMA)とは

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・従来の集中型 (Centralized)の監視システムだと、監視サーバの負荷(集めたデータを分析する負荷)により、高度な監視をすることが困難でしたが、今回の分散型(Distributed)の場合、各ノード側にてデータの収集、分析まで完結し、結果のみを監視サーバへ送信することにより、負荷が分散され、より詳細な監視を行うことが可能になります。

 

終わりに

今回発表したKDDI総合研究所の分散監視システムの取り組みについては、OpenStack環境に簡単に追加導入できるよう、NEC社、及び他の企業とも連携して、OpenStack自体へのコード提供の取り組みを引き続き進めていく予定です。

なお、講演の模様は以下で閲覧可能ですので、併せてご参照頂ければと思います。

https://www.openstack.org/videos/video/nec-the-telecom-requirements-for-openstack-how-to-reduce-operation-cost-after-day-2

 

カテゴリ

KDDI株式会社 プラットフォーム開発本部
プラットフォーム技術部

松本 健太郎

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