2017.02.02

事業企画部門でScrumをやってみました。

Scrum

ご無沙汰しております、先日のRegional Scrum Gathering Tokyo 2017も好評のうちに終了したようで、昨今のScrum/アジャイルへの期待が高まっていると感じます(残念ながらRGSTには参加できなかったのですが・・・弊社もスポンサーとして参加させていただいていたので無念です)。

さて、表題の件ですが今回は開発のプロジェクト以外にもScrumを採用していますので、その状況をご紹介したいと思います。

 

始まりは兼務

昨年の4月に業務関係で、事業企画部という開発とはだいぶ毛色の違う部署で業務を行っています(一応開発と、半々の稼働調整という割当です)。いくつかのプロジェクトが事業企画部でも稼働しており、その中で二つほどプロジェクトの状況をウォッチしていたのですが、プロジェクトの遂行に対してかなり深刻な状況であると感じました。

“プロジェクトのゴールが明確でない”、その為“プロジェクトメンバーがその時々でどのタスクを消化すればよいのかが分かっていない”という状況でした(開発のプロジェクトではない)。プロジェクトのメンバーもプロジェクトのオーナーも漠と、「ちゃんと終わるのだろうか?」という不安を抱えていたようにも見受けられました。
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前々から兼務先のリーダーと、情報の見える化が必要ではないか?チケット管理してはどうか?という話をしており、昨年10月の定期人事異動に伴うメンバーの入れ替え、及びチーム制の導入に伴い、これ幸いと「試しに1チームでScrumを導入してみませんか?」と提案をし、実現に踏み切りました。殺文句は「新しい人が来た時の為に、情報を整理しておきましょう」、「チームの生産性を最大にして属人化から属チーム化を目指しませんか?」でした。

 

Small Startが成功の秘訣?

始めましょうといっても開発の部署でもなかったので、いきなりScrumやりましょうと言われても困りものということで、ステップを刻んで始めました。10月以前に比較的情報の共有をしていて私が内容をある程度把握しているプロジェクトの担当者一人と、私、所属リーダーの3人でScrumのプラクティスを実施しました。

Scrumのプラクティスでも全部はやらず、最初はこれだけでのスタートです。

・ Backlogを書く(所属リーダーと、私、担当者の3人で書く)

・ Daily Scrum

・ Sprintは1週間

この当たり前のことが、成功の母だったと感じます。

3 Sprintもしないうちに、所属リーダーとプロジェクト担当者の間で、このやり方はいいものかもしれない、という反応が出てきました。所属リーダーとプロジェクト担当者の間で認識の齟齬が無くなり、ゴール達成の為には直近に何のタスクをこなさなければならないか、という共通認識が生まれてきたからです。

 

もっと効果を

次は拡張のフェーズで、他のチームメンバーの巻込みです。

川上さん

1チームが4人で構成されていて、それぞれのチームメンバーが異なるプロジェクトを見ているのですが、最初は同じようにそれぞれのメンバーに対して個別にBacklogを書いており、Daily Scrumでも個別に報告するという形でしたが、徐々に他のメンバーのタスクの進捗に意見やコメントが出るようになり、リファインメントでプロジェクトの課題に対し、チーム全員で議論し解決するという状況になりました。

 

Retrospectiveという継続した改善活動

Scrumを実施していく中で、チームの生産性が徐々に高まってきています。最初は、消化していたチケット数だけをカウントしていたのですが、改善を続ける中で「チケット数でなく、どれだけの作業をこなしたかという点の方が良いのではないか?」という意見が出て、作業見積りをするようになりました。作業見積りでストーリーポイントをつけるようになると、次は「もっとこなせるんじゃないの?」という話が出て、チームのメンバーが自発的に改善を意識するようになりました。

1週間という最短に近い形でSprintを回し始め、12 Sprintほどを終えましたが、チームの中ではScrumで業務を進めるということが定着しつつあります。今は「ステークホルダーとチームメンバー間での情報共有」や、「ゴールの共有をどのようにすれば効率が良くなるか?」というTryにも取り組んでいます。

アジャイル開発の手法として知られるScrumですが、本来Scrumは「課題発見のためのプラクティス」である為、このように開発以外の業務への適合が可能です。Scrumを実践するに辺り「全ての業務は、プロジェクトである」と誇張してメンバーに説明しScrumを開始しましたが、今の所は順調であるとご報告いたします。

厳密に言えば、Scrum Allianceが提唱しているScrumのすべてのプラクティスを実践できているわけではありませんが、是非皆様の職場でもScrumのエッセンスを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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KDDI株式会社 プラットフォーム開発本部
アジャイル開発センター

川上 誠司

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