2017.10.24

KCPSオブジェクトストレージがさらに使いやすく

皆さまはじめまして、KCPSオブジェクトストレージのプロダクトオーナー 米田です。

KCPSオブジェクトストレージは、ファイル、メール、写真、動画、音声、ログなど様々な非構造化データの爆発的な増加に伴うお客さまの課題解決のため、KDDIクラウドプラットフォームサービス(以下、KCPS)のいちメニューとして2015年9月7日に提供を開始しました。早くも2年が経過し、その間沢山のお客さまやSierさまにご利用をいただくに至りましたこと、まずはお礼申し上げます。

さて、KCPSオブジェクトストレージをご存じない方もいらっしゃると思いますので、最初にKCPSオブジェクトストレージについておさらいしておきましょう。
 

1. KCPSオブジェクトストレージの優位性

①追加費用なしでイントラ網に直結

・イントラ回線(WVS/WVS2 ※1)標準提供型のオブジェクトストレージ
・一般的なクラウドに必要となるイントラ接続料金やデータ転送料が不要で安価

※1 WVS/WVS2はKDDI Wide Area Virtual Switch/ KDDI Wide Area Virtual Switch2の略称

 
②キャリアならではの品質と充実したサポート

・auスマートパス会員1,529万人(※2)が利用するストレージサービスで安定運用中の基盤を法人のお客さまにご提供

※2 2017年6月現在

 
③世界トップクラスの可用性と堅牢性

・世界最高評価の「IBM Cloud Object Storage (旧Cleversafe)」製品を採用
・Erasure Coding(分散データ格納方式)により世界トップクラスの可用性と堅牢性(14ナイン)を実現。さらに災害対策のためデータは4つの国内データセンターの内3ヶ所に分散保存


 

2. 帯域制限などの仕様改善

KCPSオブジェクトストレージは、大容量のデータを安心して安価に保存していただける便利なオンライン上の倉庫としての役割を果たしながら、ご利用いただくお客さま数や保存いただけるデータ容量も順調に増える中、ご利用中のお客さまから次のようなご要望を頂くことがありました。

−KCPSオブジェクトストレージの100Mbps/契約(ベストエフォート)帯域制限の仕様を拡張して欲しい

一般的にオブジェクトストレージは、パフォーマンスを求めるストレージでは無いことからご契約当たりの帯域を100Mbsp(ベストエフォート)まで絞った仕様としていましたが、KCPSオブジェクトストレージをご利用いただいているお客さまのご利用シーンを確認したところ、バックアップやリストア、アーカイブでのご利用をされていること、その際、例えば週末のフルバックアップが月曜日の朝になっても終わらないことがあり、帯域を増速して欲しいとのご要望を多数頂きました。


 
トラフィックルートはKCPS設備を経由していることから、KCPSご利用のお客さまへの影響を考慮すると、単純にはKCPSオブジェクトストレージの帯域拡張ができません。かと言って、KCPSシステム全体の増速を行うと、KCPSオブジェクトストレージの料金値上となりかねず、魅力のひとつである安価である点が失われてしまいます。そこで、KCPSを経由しない新たなトラフィックルートを新設し、2017年10月19日より、1Gbps/契約(ベストエフォート)まで帯域制限を大幅に拡張しました。

※3  KDDIにて、以下のグローバルIPアドレス(固定)を設定致します。
27.86.4.104/30 27.86.4.108/30

 
この新設トラフィックルートのご利用について、お客さま側での設定変更などは基本的に必要なく、従来どおりのご利用方法にて拡張された帯域をご利用いただけます。ひとつ考慮いただく事として、同一ネットワーク(例…同一VPNまたはエクストラネット接続されたネットワーク)配下にKCPSオブジェクトストレージ契約が複数存在するお客さまはアドレスバッティングとなるため、プライベートアドレスから“/30”で2つのセグメントをお申込み時にKCPS Admin Console(以下、KAC)からご指定いただく必要があります。

そこで、KACからプライベートアドレスのご指定をいただける画面を帯域拡張スケジュールに合わせて2017年10月19日にリリース致しました。お客さまにより分かり易く快適に入力を行っていただけるように、プライベートアドレスのご指定をいただく際、既にご利用されているアドレスを入力した場合(重複)などは、アラート表示がされる仕組みも組み込んでいます。


 
これらKACの開発・実装は、KDDIのアジャイル開発センター内で開発を行っています。KCPSではこのアジャイルチームにより、今回の帯域拡張に伴う変更も含めて、お客さまが本当に求めている機能やインターフェースをスピーディに実現し、改善することが可能となっています。なお、KDDIでのアジャイル企画開発における取組みは本Cloud Blog内でも紹介しておりますので、是非ご覧いただければと思います。
 

3. ベンチマークテスト結果

この度、帯域制限を1Gbps/契約(ベストエフォート)まで拡張しましたが実感いただけておりますでしょうか。帯域拡張の効果については、数値比較があると分かり易いと思いますのでベンチマークテストの結果について掲載します。目安としてご参照いただけましたら幸いです。

<前提条件>

・ベンチマークテストツール…COSBench
・Read:Write比率…Read:Write = 20%:80%
・100MB及び1MBのデータファイル利用

※お客さま自身でも性能測定は可能ですが、本ツール利用によるいかなる責任もKDDIでは負いません。
※ベンチマークテスト結果はテスト環境等に依存します。本ベンチマークテスト結果の性能を保証するものではありません。

<テストパターン>

・KCPS-VM(仮想マシン)からKCPSオブジェクトストレージへアクセス
・KDDI WVS(イントラ網)からKCPSオブジェクトストレージへアクセス

※ 90%-RT…全リクエストの90%以下がこの値(秒)以下の時間で返却

 

4. 最後に

帯域制限の拡張に合わせて、実は同時接続数についても仕様改善しました。もちろん、料金の変更(値上)はありません。

・従来 …最大 100コネクション/契約
・変更後…最大 300コネクション/契約

この同時接続数の拡大によって、例えばフリーツールであるCloudBerry Explorer(※4)を利用して、ローカルPCのデータをドラッグ&ドロップでとっても簡単にKCPSオブジェクトストレージへアップロード(保存)/ダウンロードすることができます。

※4 KCPSオブジェクトストレージのお試し利用として使えるツールです。フリーツールですので保守サポートはありません。

 

今回、お客さまにより快適にご利用いただけるために実施した仕様改善についてのご紹介をしました。お客さまに満足していただける「KCPSオブジェクトストレージ」となるよう、これからもお客さまの声に耳を傾け、お客さまのためになる機能追加を実施していく予定です。ぜひご期待ください。
 

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KDDI株式会社 ソリューション事業企画本部
クラウドサービス企画部

米田 英司

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