2018.09.20

KCPSにOCP準拠の「ベアメタルサーバー」が新登場

※本記事につきまして一部記述が不十分であったため、タイトルと本文を修正して2018年9月21日に再度公開いたしました。

 

はじめまして、KDDI Cloud Platform Service(以下KCPS)企画担当の來嶋です。
昨日プレスリリースを発出しておりますが、KDDI自社開発のIaaSで、その信頼性と稼働率の高さから、多くのエンタープライズのお客さまにご採用いただいております「KCPS」に新たなラインナップとして「ベアメタルサーバー」を追加、提供を開始します。本サービスのリリースにより、KCPSは更にお客さまのプライベートクラウド環境として、サポートできる範囲が広がります。本日はその第一弾として、プロダクトオーナーの私からまずはその特長の一端をご紹介します。
(本サービスは2018年10月提供開始予定です。詳細はこちら

 

1.そもそもなぜ「ベアメタルサーバー」か?

ご存知のとおり、「ベアメタルサーバー」はクラウドとして自動化・オンデマンドで利用頂ける物理サーバーのことを指します。これまでもKCPSでは一般的なクラウドサービスと同様に仮想サーバーや、安価且つセキュアに大容量のデータを保存できるオブジェクトストレージなどを提供してきました。昨今では、クラウドファーストという言葉のとおり、当社でも基幹系システムも含めたシステム移行の案件を数多くお引き合いいただいております。お客さまよりご相談いただくクラウド移行の中には、「仮想化環境にそぐわないソフトウェアライセンスをお持ちのお客さま」、「一般的なクラウドサービスである共有環境故の性能課題」など、これまではオンプレミスで環境構築するしかないと、諦めていたお客さまも多くいらっしゃいます。そのようなご相談を多く頂いたことから、KCPSでもお客さま専用のプライベートクラウド環境や非仮想化のワークロードまで対応可能なより柔軟なプラットフォームを、月額料金(一時金・最低利用期間なし)でサービスとして利用できるようにすべきと考え、ベアメタルサーバーを開始することにしました。
 

2.何がうれしいか?

では、このベアメタルサーバーを通常のIaaSサービスと比較した際のメリットとは何でしょうか?大きくは設計自由度と性能が挙げられます。

・設計自由度

物理サーバーを丸ごとご利用可能なため、その上にOSを入れるも良し、ハイパーバイザーを入れてオーバーコミット設定など、独自にチューニングするも良し、自由に構築いただけます。仮想サーバーでご利用いただくIaaSサービスでは通常ハイパーバイザーの管理者権限は提供されないため、仮想環境を高度にチューニングしたい場合にはベアメタルサーバーはうってつけです。

・性能

ベアメタルサーバーでは物理的に1台専有して利用できるため、共有型のIaaSサービスであるような、他社仮想サーバーとのリソースの共有が発生しません。また通常仮想化された環境ではハイパーバイザーによる性能のオーバーヘッドがかかりますが、ベアメタルサーバーでは仮想化せずにOSインストールするなど、性能を余すことなく活用することができます。

上記メリットに加えてクラウドならではのオンデマンド性(必要な時に、必要なだけ)を兼ね備えたのがベアメタルサーバーサービスと言えます。

私は過去に4年間ほど情報システム部門にて社内OAシステムのインフラ構築・管理を担当しており、その中でもシステムのクラウド化を推進してきました。しかし、実際にはクラウド化をしようにもOracleのように物理サーバー用ライセンスのソフトウェアを利用しているシステムや、性能面でどうしても不安がある(≒他の利用者との共有リソースであることが気になる)システム、VDIなどハイパーバイザーと密接に連携するシステムなどの構築にあたっては、一般的なIaaSサービスを利用できずオンプレミスでプライベートクラウドを構築、結果としてファシリティの準備や構築作業、物理的なリードタイムなどで苦労した経験があります。類似のケースで多くのエンタープライズのIT部門のご担当者も同様にご苦労されているのでは、と思います。

今回のKCPS ベアメタルサーバーはまさに「クラウド化したいけれども、これまで土台に載らなかったシステム」を検討の土台に上げるきっかけになると確信しています。すべてをベアメタルサーバーに置き換えるのではなく、必要に応じてKCPSの仮想サーバーやオブジェクトストレージと組み合わせることで、適材適所のクラウド提案を実現できると考えています。

 

3.KCPS ベアメタルサーバーの特長は?

KDDIが提供するKCPS ベアメタルサーバーの特長としてサービス観点での特長はWebサイト等でご紹介の通りですが、本記事では技術的な側面の特長を 3 点ご紹介します。詳細は今後本ブログ第二弾以降で改めてご紹介しますので、お楽しみに。

1.OCP準拠×Skylake搭載のベアメタルサーバー 

KCPSにおいて高品質且つ低価格を実現しているODMサーバーへの取り組みは以前もご紹介しておりますが、KCPSのベアメタルサーバーには台湾ODMメーカーであるQuanta ComputerのOCP準拠(※1)のサーバーを採用しています。また、Intel社の最新CPUであるSkylake搭載モデル(※2)を採用しています。OCP準拠かつSkylake搭載サーバー構成のベアメタルサーバーサービスは実質世界初の構成となります。(※3)

Skylakeはまだまだ新しいため実際に利用するのを躊躇してしまう、というお客さまも「必要な時に、必要なだけ」使えるクラウドサービスであれば、安心してお試し・ご利用いただくことができます。

2. OpenStack + ITRI BAMPIによる自動化アーキテクチャ

APIによる仮想サーバーの自動制御が比較的容易となった昨今ですが、物理サーバーを全く同様に自動制御することは、APIを提供してくれるハイパーバイザーが含まれない分、困難とされています。今回KDDIが提供するベアメタルサーバーは、OpenStackと台湾のITRI(※4)開発のBAMPI(Bare-Metal Provisioning from ITRI)を組み合わせて実装しています。これによりマルチテナントでのロール制御、サーバーのライフサイクル管理、RAIDコントローラーなどファームウェア制御による自動構築機能などを実現しています。

3. vSAN Ready Node認定サーバーを採用

昨今Hyper-Converged Infrastructure(HCI)の領域で注目されているVMware社のvSANについて、KCPS ベアメタルサーバーではLargeモデルおよびxLargeモデルでVMware社認定ハードウェアのvSAN Ready Nodeを採用(※5)しています。なので、例えばグループ会社の複数システムを集約するために、大規模プライベートクラウド環境をvSANで構築するようなケースでも安心してご利用頂けます。

また、「HCIやvSANに興味があるけれど初期投資が気になる」というような方は、KCPS ベアメタルサーバーでvSAN認定のサーバーを初期費用なし・月額利用でご利用頂けます。更に「VMware仮想化オプション」としてKDDIよりvSAN Advancedのライセンスも月額提供予定のため、こちらを組み合わせることでスモールスタートでの利用開始が容易です。まずは小さく始めて徐々に規模を拡大したい方も、vSANに興味があり試してみたい方も、まずはKCPS ベアメタルサーバーで試してみませんか?

 

まとめ

本日はKCPS ベアメタルサーバーの提供開始に向け、まずは簡単にその特長をご紹介させていただきました。SkylakeやvSANなど、最新の技術に触れたい方にはうってつけなラインナップとなっています。今後は開発メンバーからもよりコアな情報を展開していきたいと思いますのでご期待ください。

 

※1 Open Compute Projectの略称。
※2 Skylake搭載は2018年10月リリース時点ではi2.Large、i2.xLargeモデルのみ。
※3 Skylake搭載モデルのOCP認証については2018年9月時点では取得中。
※4 Industrial Technology Research Institute の略。
※5 2018年9月現在、i1.Largeモデルのみ取得済。i2.Large、i2.xLargeモデルは取得中。
※訂正と追記(2018年9月21日)
一部記述が不十分であったため、タイトルと本文を修正しました。
・タイトル
 訂正前:世界初、KCPSにOCP準拠の「ベアメタルサーバー」が新登場
 訂正後:KCPSにOCP準拠の「ベアメタルサーバー」が新登場

・本文
 訂正前:1.世界初、OCP準拠のベアメタルサーバー
 訂正後:1.OCP準拠×Skylake搭載のベアメタルサーバー

 追記:OCP準拠かつSkylake搭載サーバー構成のベアメタルサーバーサービスは実質世界初の構成となります。

 

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KDDI株式会社 ソリューション事業企画本部
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來嶋 宏幸

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