2021.10.08

「KCPS ベアメタルサーバー」オプションサービスを組み合わせた新たなバックアップ手法を紹介します

KDDIクラウドプラットフォームサービス(以下、KCPS)、ベアメタルサーバーサービスのスクラムマスター 岩間 解です。

本ブログでは、新しく追加されたZadara Cloud StorageサービスとKCPSのバックアップオプションサービスを組み合わせたベアメタルサーバー上にある仮想サーバーの、実用的なバックアップ取得方法についてご紹介します。KCPSベアメタルサーバーの魅力は自由にシステム設計、構築ができるという点がありますが、他のクラウドサービスと異なり、バックアップはオンプレと同様にご自身で取得頂く必要がございます。システムにおいてバックアップは非常に重要な要素になると思いますので、KCPS ベアメタルサーバーを利用したバックアップ設計の参考にして頂けますと幸いです。
 

1. 製品紹介

本章では今回利用するVeeamとZadaraの概要について紹介をさせて頂きます。
 
1-1. Veeam

Veeamとは、ガートナーなど多くの調査機関からリーダーと位置づけされているバックアップソフトであり、仮想環境をはじめ物理環境、M365などのSaaS、クラウドなどあらゆる環境に対応可能なバックアップソリューションを提供しています。Veeam Backup & Replicationでは、コンソールから一元でバックアップ及びリストアが管理可能です。Veeam製品は、KDDIで提供のマルチクラウドストレージサービスであるZadaraが、Veeamの業務提携プログラムにおいて、Veeam Ready(※1)を取得していることから、KCPSのバックアップオプションサービスとしてVeeam製品を活用しております。詳細はKCPSナレッジサイトをご参照ください。

(※1)Veeam Readyとは、Veeam 業務提携パートナーのソリューションがVeeamの機能およびパフォーマンス基準を満たしていることを認定するプログラムのことです。(認定製品以外は使用できないという事ではございません。)

 
1-2. Zadara

グローバル市場において、エンタープライズ・グレードのStorage as a Serviceを展開しているZadara社のストレージを、KDDIのデータセンターにてご提供しています。Zadara Cloud Storageは、スケーラブルなストレージをオンデマンドに利用でき、KCPS ベアメタルサーバーのストレージと同様に物理ディスクをお客さま毎に占有可能なため、オンプレミス同様の性能・セキュリティを実現します。また、ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージといった複数のプロトコルに対応しています。KDDIのデータセンターに設置されているため、WVS経由での利用ができます。加えて、KCPS ベアメタルサーバーからはBM 10G Backセグメントから10Gbpsの帯域での直接接続が可能です。詳細はZadara Cloud Storageナレッジサイトをご参照ください。

KCPS ベアメタルサーバーはサーバー毎に物理ディスクの容量が決まっており、従来はサイジング頂くときにディスク容量が少し足りない場合にはサーバーを追加、もしくは上位のモデルを選択する必要がございましたが、Zadara Cloud Storageにより不足容量分を追加することが可能になります。
 

 2. VeeamとZadaraを組み合わせたバックアップ手法

Veeam及びZadara(ファイルストレージ)、Zadara(オブジェクトストレージ)を利用したバックアップ/リストアの構成及び検証した結果をご紹介いたします。
 
2-1. ファイルストレージを利用したバックアップ構成

今回の検証構成は下記の通りです。NWにはBM10G Backセグメントを利用し、Zadaraをファイルストレージ(NAS)として利用しています。Veeam Readyを取得しているZadaraの構成はiSCSI構成になりますが、今回は手軽に構成可能なファイルストレージ(NAS)で実施してみました。Veeam社とZadara社でVeeam Readyを取得しているiSCSI構成は以下をご参照ください。

Veeam社はこちら
Zadara社はこちら

注意すべき点は、KCPS ベアメタルサーバーのセグメントとZadaraのセグメントは異なるため、Veeam Proxy等のZadaraに通信するサーバーにはZadaraが接続されているセグメントへのスタティックルートを設定する必要があります。
 
2-2. Zadaraファイルストレージ(NAS)を利用したバックアップ/リストア結果

ZadaraストレージアレイをNASサーバーとして利用したときのバックアップ/リストア結果をご報告します。

Veeam Proxyを利用したホッドアド転送モードで検証をしております。転送方式の説明はKCPSナレッジサイトをご参照ください。

以下が仮想サーバーのディスクが100GB(使用中の容量は12GB)をバックアップしたときの処理時間の結果です。ZadaraのディスクはHDD(NL-SAS)を使用しております。バックアップ/リストア処理の最適化はしていないので、バックアップ/リストア時間は参考程度にご参照ください。

(※2) 比較している構成は以下の通りです。

ZadaraはHDD(NL-SAS)を利用しているにも関わらず、KCPS ベアメタルサーバー内のSSDのバックアップ/リストア時間と比べて大きな違いがありません。今回の検証結果からはKCPS ベアメタルサーバーからZadaraを使うとローカルのディスクと遜色のない結果を得られました。
 
2-3. オブジェクトストレージを利用したバックアップ

KCPSにはデータがKDDIの国内データセンター3ヶ所に分散保存しているKCPSオブジェクトストレージというサービスがありますが、今回はZadaraのオブジェクトストレージを利用しました。Veeam Backup & Replicationを利用して、取得したバックアップをZadaraファイルストレージ(NAS) からオブジェクトストレージへコピーまたはアーカイブすることが可能です。


 
Veeam Backup & Replicationの“Repositorys”で“backup repository”の追加ストレージ設定としてオブジェクトストレージを選択できます。以下、赤枠の部分でバックアップしたデータを即時にオブジェクトストレージへコピーできます。ファイルストレージ(NAS)が故障したときでも、オブジェクトストレージのバックアップから直接リストアが可能で耐障害性が向上します。


 
古いバックアップデータを安価なオブジェクトストレージにアーカイブすることも可能です。以下赤枠で設定します。


 

3. 最後に

本ブログではKCPSベアメタルサーバーでVeeamとZadaraを利用した際のバックアップの説明をさせて頂きました。両サービスともまだまだ魅力的な機能が多くあり、KCPS ベアメタルサーバーと一緒に利用することでお客様にお使いいただきやすくなるサービスになると確信しております。我々のチームはこれからもより便利な方法を検討及び検証を行い、本ブログで紹介させていただきます。
 

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